図解で示すタスク管理の必要性

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出社後の始業時レビューでNozbeのプロジェクトリストを確認し、クローズドリストをTaskChuteに転記する。

各タスクにかかる見積もり時間を記入し、優先度の高いものから順番に並べる。
チームメンバのスケジュールチェック、Googleカレンダーと手帳のカレンダーの同期、43フォルダーの確認など、細々としたチェックを終えるのも合わせて、レビューが終わるまでおおよそ15~20分。

ちょっと混みいると30分程度かかります。
午前中の貴重な時間に、具体的な仕事をしていない私を見て、同僚や上司は奇妙に思ってるかもしれません。(いや、多分見てもいないでしょうけど笑)

一見無駄にも見えるこの儀式を毎日確実に行なっているのにはそれなりの理由があります。

ScreenClip始業時レビュー – #publicNozbe

■今日の見通しをたてる

一番の理由がこれです。

手持ち業務が幾つかあり、それぞれの業務に複数の検討項目、作業項目があります。そして、その検討や作業を終わらせるのに、沢山のステップ(タスク処理)が必要である。

その沢山あるタスクの中で、今日やるべき事を適切に選択し、重要度を判断し、そしてそれら全てが終るのが何時になるのかを明らかにする。
これを頭の中だけでやるのは到底不可能です。手帳などのアナログでも出来ない事はないですが、予定の組み替え、編集、再利用などを行うにはやはりデジタルツールの方が有利です。

タスク管理で大切なのは、それを行なうことで作業効率を高め、一日で実行出来るタスクの数を増やすことではありません。
私が思うのは、全てのタスクを洗い出すことで、今日そしてこの先一週間程度の仕事のつまり具合、締切、他の人への作業依頼のタイミングなど、自分の仕事の流れを見極め、重要なマイルストーンを見逃さないためです。

これはカヌーに乗って川を下るとき、自分の視線がどれくらい先をを見通せているかに似ています。遠くまで見通せていれば波間に顔を出す岩を避けるのも簡単ですが、目先しか見ていないと、視界に急に飛び込む障害物に対応するのもままなりません。
運が悪いと転覆してしまいます。

■見通しをたてることを図解で示す

それでは、今日一日の仕事が見通せるようになるとは具体的にどのような事か説明したいと思います。

Step1:タスクの収集

まずは、下の画像ですが、これは処理しなければならないタスクの集まりです。

色々なプロジェクトのタスクが頭の中にバラバラの状態で混在している状態と考えてください。

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この頭の中でごった煮状態になっているタスク(気になること)を整理するには、それらを紙やタスク管理ツールなどに書き出し、頭のなかを空っぽにすることが重要です。

これはGTDの収集のステップに相当するもので、これを行わない限りいつまでも頭の中のモヤモヤ感は拭えませんし、見通しなんて絶対につきません。

Step2:タスクの整理

次に必要なのはタスクの整理です。
下の画像は、紙に書きだしたタスクを関連するプロジェクト毎に整理した状態です。

また、収集のステップを通じ、これまでは気づかなかったタスクが追加され、各プロジェクトにおいて重要度の高いものが明らかになりました。

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Step3:実行日のの割り振り

この状態でかなりスッキリしましたが、見通しが立ったかというと、まだまだです。

なぜなら、この全てのタスクを今日一日で終わらせることが出来ないので、プロジェクトのスケジュールを踏まえ、実行する日付を割り振る必要があります。

ここでは、今日、明日、明後日の三日間にタスクを割り振ります。

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Step4:クローズドタスクの作成

割り振ったタスクの中で、今日やるべきものだけ抜き出してみます。

これがいわゆるクローズドタスクと呼ばれるもので、余程緊急かつ重要な割り込みで無い限り、新しいタスクが追加されることのないリストです。

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今日はこれらのタスクを終わらせれば帰れますが、では終わらせるのにどれ位の時間がかかるのでしょうか。

Step5:作業時間を見積もる

その時間がはっきりして初めて、1日の見通しが立ったと言えるのです。

その見通しを立てるため、それぞれのタスクを終わらせるのに必要な時間を見積もってみましょう。

下の画像では、必要時間の多さによってタスクの大きさを変えてみました。

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Step6:重要度によるタスクの並び替え


時間の見積りが出来たら、それを1日の時間軸のなかで並べてみます。

すると、今日の仕事は20:00までかかることが分かりました。

実際に仕事に取り掛かる際には、重要度の高いタスクを先に終わらせるよう順番の並べ替えます。

ここで言う重要度の高いタスクとは、他の人への段取りとか作業の指示など、それが終わらないと人が動けないようなものです。

翌日締め切りの仕事の段取りと依頼を終業前の夕方にやるようではダメだということですね。

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Step7:タスクの移譲

もしチームメンバーで手が空いている人がいれば、定時以降にやる予定のタスクを移譲することもできるでしょう。

これも、やるべきタスク全てを洗い出し、それを直ぐに実行可能な粒度まで分割しておいて初めて可能となるのです。

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これで、やっと1日の見通しが立てられました。

あとは、時間軸に並べられたタスクを一つ一つ着実に実行していくだけです。

■まとめ

では最初の状態に戻ってみましょう。

これが、気になること、やるべき事を頭の中だけで管理しようとしている状態です。

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この中から、今日やるべきことを抽出し、重要度を判断し、自分だけは終わらせられないものを他の人に移譲し、そして全てが終わるのが何時になるのかを見極める。

タスク管理を行わないと、それがどれだけ困難なことかが分かりますよね。

実際にはそれで仕事を回せている人もいると思いますが、その管理を自分の頭の中でやることによる認知的リソースの消費と、一つでも忘れられないというプレッシャーは如何ほどでしょうか。

この1日の見通しを立てること、そして何をやるべきか?という無用な思考を切り離しストレスフリーの状態を作るためにタスク管理、そして毎朝のタスクレビューをしているのです。

ちなみに、タスクの収集と整理はNozbeで行い、1日のクローズドリスト作成、時間の見積りはTaskChute2で行なってます。

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電子書籍「あのプロジェクトチームはなぜ、いつも早く帰れるのか?」を発刊させて頂きました。執筆する際、最も力を入れた箇所、想いについてはこちら

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